(法律)Twitterでの現金プレゼントに違法性は無いのか?前澤友作社長の行為や架空懸賞を検証

Twitterで、衣料品ネット通販のZOZO社の前澤友作社長が「100名様に100万円【総額1億円のお年玉】を現金でプレゼントします」と宣言したTwitterを投下し、凄いことに。

えぇ、私もそれに群がった一人ではあります(小声)が、、、当然に外れました。

それは良いとして、前澤社長の真似をして、RTとフォローで現金プレゼント!とツイートする人がやたら増えた。

たいていは嘘だと思っている。

が、そもそも嘘の場合、すなわち、いわゆる架空懸賞って違法じゃないんですかね?

ちょっと考えてみた。


第1 前澤友作社長の行為の違法性について

1 Twitterの規約の問題

Twitterルール上、「アカウントへの反応(フォロワー、リツイート、いいねなど)を購入、販売または作為的に誇張しようとした場合」をスパム行為とみなし、禁止している。

フォロー及びリツイートを条件とする前澤氏の現金のプレゼント行為は、かかるTwitterルールに反するのではないかという一部指摘が入ったようである。

もっとも、この点については、報道によれば、Twitter社が前澤社長の行為はTwitterルールに反しないとの判断を表明したとのことで、解決がなされている(あれだけメディア露出したにもかかわらず、前澤社長のアカウントが停止されていないことからすれば、この報道はおそらく本当なのだろう)。

なお、Twitter社には、キャンペーンの実施についてのガイドラインというものもあり、以下のとおり、規定している。

キャンペーンの実施についてのガイドライン

企業、組織、さらにはクリエイティブな個人が、Twitterプロフィールでキャンペーンや懸賞を主催しています。Twitter上のキャンペーンや懸賞では、特定の内容のツイート、特定のアカウントのフォロー、特定のハッシュタグを付けた投稿などに対して賞品が提供されることがあります。Twitterプロフィールを使用してキャンペーンを主催する場合は、いくつかのシンプルなガイドラインに準拠してください。これらのガイドラインは、キャンペーンが原因で利用者がTwitterのルールやガイドラインに違反することのないように定められています。

複数アカウントを作成させない

キャンペーンに何度も応募するために多くのアカウントを作った利用者は、すべてのアカウントが凍結されることになります。複数のアカウントで応募した利用者は当選資格を失うことを必ず明記してください。

繰り返し同じツイートをさせない

まったく同じ、またはほとんど同じ内容やリンクを投稿することはTwitterルール違反であり、検索の品質を低下させる恐れがあります。同じツイートを何度も繰り返すように推奨するルールは設定しないでください(「一番多くリツイートした利用者に賞品を提供」など)。あなたが主催したキャンペーンや懸賞が原因で、利用者がTwitter検索から自動的に除外される可能性があります。キャンペーンのルールとして、1日に複数回応募した場合は無効になる旨を明記することをおすすめします。

すべての応募を確認できるように、主催者の@ユーザー名を含めてツイートしてもらう

当選者を決めるには、すべての応募者を確認する必要があります。投稿にあなたの@ユーザー名が含まれていれば、[通知] タイムラインですべての応募を確認できます(返信や@ツイートの詳細についてはこちらをご覧ください)。単純に検索しただけでは、一部のツイートが表示されないことがあります。また、検索品質の向上のために応募ツイートが検索から除外される場合があります。

キャンペーンに関連する話題を盛り込むように推奨する

関連するハッシュタグをツイートに含めてもらうという方法もあります(#キャンペーン、#企業名など)。ただし、ハッシュタグは投稿する内容に関連していなければなりません。ハッシュタグをまったく関係のない内容のツイートに追加するように推奨すると、Twitterルール違反の原因となる可能性があります。

Twitterルールに準拠する

これらのガイドラインはキャンペーン参加者の適切な利用をサポートするためのものですが、主催者側もキャンペーンを開始する前にTwitterルール検索のベストプラクティスの両方を必ず確認してください。Twitterをビジネスに活用していて詳細な情報やヒントを確認したい場合は、business.twitter.comをご覧ください。

適用法令および規制

キャンペーンや懸賞を開始する前に、すべての適用法令および規制に準拠していることを確認してください。法令や規制への準拠は主催者の責任です。法令順守に関して疑問がある場合は、ご自身の弁護士にご相談ください。


あくまでガイドラインなので、これに反しても・・・という気がしているが、これを読む限り、前澤社長の行為に問題は見られないように思われる(「複数のアカウントで応募した利用者は当選資格を失うことを必ず明記してください。」という部分は守られてたっけかな?)。

いずれにしても、前澤社長の今回の行為は、Twitter社としては問題ないと判断しているのだろう(問題あったら、すぐにアカウント凍結等の何らかの対応採るだろうしね。)。

2 不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)の問題

懸賞を規律する法律でまずぱっと思い浮かぶのが、不当景品類及び不当表示防止法、いわゆる景品表示法だ。

景品表示法を見てみると、この法律の規制の対象となり得る「景品類」は、顧客を誘引するための手段として、その方法が直接的であるか間接的であるかを問わず、くじの方法によるかどうかを問わず、事業者が自己の供給する商品又は役務の取引(不動産に関する取引を含む。以下同じ。)に付随して相手方に提供する物品、金銭その他の経済上の利益であつて、内閣総理大臣が指定するものをいう(2条3項)と定義されている。

で、「景品類」に関しては、内閣総理大臣は、不当な顧客の誘引を防止し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を確保するため必要があると認めるときは、景品類の価額の最高額若しくは総額、種類若しくは提供の方法その他景品類の提供に関する事項を制限し、又は景品類の提供を禁止することができる(4条)とされており、要は通達で鑑賞の景品等の価額の上限が制限される可能性があるわけだ。

今回の前澤社長のTwitter懸賞として現金をプレゼントする行為は、通達で禁止されているのか?という点については、結論的には規制されてないよう(=景品表示法との関係においては適法)である。

前澤社長の懸賞は、いわゆるオープン懸賞に該当するものと思われる。このオープン懸賞には、平成18年までは1000万円という上限規制があったが、本記事作成現在においては、撤廃されている(そもそも本件は一人あたり最大で100万円のプレゼントなので、この上限規制があったとしてもひっからないが)。

(以下、青字部分、消費者庁のホームページから抜粋)
景品表示法上、商品・サービスの利用者や、来店者を対象として金品等を提供する場合は、「取引に付随」して提供するものとみなされ、景品規制の適用対象となります。

他方、新聞、テレビ、雑誌、ウェブサイト等で企画内容を広く告知し、商品・サービスの購入や来店を条件とせず、郵便はがき、ファクシミリ、ウェブサイト、電子メール等で申し込むことができ、抽選で金品等が提供される企画には、景品規制は適用されません。このような企画は、一般に「オープン懸賞」と呼ばれています。

オープン懸賞で提供できる金品等の最高額は、従来、1000万円とされていましたが、平成18年4月に規制が撤廃され、現在では、提供できる金品等に具体的な上限額の定めはありません。

前澤社長が行った懸賞はあくまでツイッターというウェブサイトを介して行ったものであり、商品・サービスの購入や来店を条件としていないのであるから、オープン懸賞に該当する。

したがって、前澤社長が行った懸賞は、景品表示法との関係では問題ないと考えている。

3 その他の法律問題

前澤社長は、本日、懸賞の抽選を行ったようである。そして、特に対価等の条件を付さずに100万円を交付するようである(自分は当選していないので、本当か分からんが)。
そのため、特に問題となるような法律は他に見当たらない。

したがって、前澤社長が行った懸賞は、他の法律との関係でも特に問題ないと考えている。
なお、法律問題とは異なるが、100万円当たった方は、来年の春に確定申告して、税金を納める必要があることをお忘れなく。
*1月12日に追記:贈与税は110万円まで基礎控除があるため、1月1日~12月31日までに合計110万円以上の贈与を受けていない限り、課税されませんね。失礼しました。

第2 架空懸賞の違法性について

1 Twitterの規約の問題

実際に現金をプレゼントする気もないのに、RTとフォローで現金プレゼントと謳ういわゆる架空懸賞は、Twitterルール上の「アカウントへの反応(フォロワー、リツイート、いいねなど)を・・・作為的に誇張しようとした場合」に該当し、スパムとして、アカウントを停止される可能性があるように思われる。

なお、この文脈の「反応を・・・誇張しようとした」という意味が若干日本語として、どう理解したら、良いか分かりにくいが、架空懸賞の場合には、これに該当すると整理するのではなかろうか。

他にも架空懸賞と分かった時点で、多くのフォロワーからスパム報告される可能性が高いように思われ、この場合、「そのアカウントに対する多数のスパム報告があった場合」にも該当するのではなかろうか。いずれにしても、スパムとして、アカウントを停止される可能性がそれなりに高いように思われる(但し、当選者にはDMでお知らせという形式で当選発表するとなると、架空懸賞か否かの判断が難しく、架空懸賞であると認定できないというケースも多いであろう。)。

2 不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)の問題

先に述べたとおり、架空懸賞も、Twitterで行う限りは、形式的にはオープン懸賞に該当し、景品表示法上の問題はなさそうである。

景品表示法には、懸賞に関して、基本的には当選金・物の価額に関する制限はあるものの、実際に当選金・物を交付したかどうかについての規制は存在しないようである。

したがって、架空懸賞も景品表示法との関係では違法性はないと考えている。

3 その他の法律問題

では、架空懸賞は、その他の法律に違反しないのか。
この点、現金のプレゼントの条件として、何からの財物あるいは経済的利益を交付させる行為、あるいはさせようとする行為は詐欺罪(刑法第246条)に該当する可能性はある。

しかしながら、単なる冷やかしであり、応募者にとって、特に財産的被害を蒙る類のものでない場合には、これに該当しない。

特にオープン懸賞の形で、架空懸賞をやる場合、葉書(一応、財物)などの購入・送付も必要とならない。

したがって、巷に溢れている架空懸賞も、残念ながら、原則として、法律違反とはならず、処罰の対象にはならないものと思われる。

 

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3 件のコメント

    • Brown様

      コメントありがとうございます。

      年末調整は勤務先である会社が定型的な所得控除をやってくれる制度であり、ご指摘のような当選金・当選物については、年末調整では調整できないものと理解しております。
      私の理解では、その金額如何で確定申告しなければならないものと考えておりますが、恐縮ながら、私は税務の専門家ではございませんので、ご質問の内容については、気になるようでしたら、税理士にお聞きいただいた方が良いかと存じます。
      大変恐れ入ります。

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