(この記事の要約)

●ブログで本やサイトの記事をコピー・要約・目次の記載をすると、著作権者(著者・サイト運営者)の複製権・公衆送信権・翻案権などの著作権を侵害するおそれがある。

●「引用」するに留まっている場合には、著作権侵害とならない。

●著作権を侵害した場合、損害賠償請求・差止請求を受ける可能性があり、最悪逮捕される可能性もある。

●書評を書くときは良いことを書いた方が良い。

 

ブログで主に書評を書くときや、他のサイトに言及するとき、注意しなければならないのは、著作権である。

当然ながら、著作権者(著者・サイト運営者)の承諾が得られている限りは問題はない

もっとも、一ブロガーが著作権者の承諾を取得することは困難な場合が多いであろう。

 

なお、私がよく利用している

一冊10分で読める! 本の要約サービス【フライヤー】

は要約記事を載せる都度、著作権者の承諾得ているらしい。

 

著作権が問題となる、「著作物」とは、思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう(著作権法2条1項1号)。

「著作物」に該当しないのは、例えば、①ありふれた表現や題名、ごく短い文章や、②歴史的事実やデータ、③事実の伝達にすぎない時事報道、④法律、通達、裁判所の判決などである。

したがって、これらをコピー・要約しても著作権侵害の問題は生じない。

 

著作物として認められる本やサイトをそのままコピーし、ブログにそのまま載せた場合、著作権者の複製権や公衆送信権の侵害が問題となる。

(参考条文)

著作権法21条 著作者は、その著作物を複製する権利を専有する。

著作権法23条1項 著作者は、その著作物について、公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)を行う権利を専有する。

 

また、本やサイトの内容の要約を行った場合、元の記事を読まなくてもその内容がわかるように要旨を記述するのであれば、著作権者の翻案権の侵害が問題となる。

 

(参考条文)

著作権法27条 著作者は、その著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利を専有する。

 

また、単に本の目次を掲載するにしても、本の目次は本に掲載されている記事の内容を工夫して簡潔に表現し配列したものであって、単純に配列されたもの以外は、表現、選択、配列に創作性が認められると解されている。すなわち、本の目次自体も著作物であり、これをコピーや要約してブログを載せることは、著作権者の複製権、翻案権及び公衆送信権を侵害する可能性がある。

 

では、上記行為は常に著作権を侵害し、常に違法か。

そうではない。著作権法上、公表された著作物を引用して利用することは認められている。

 

(参考条文)

著作権法32条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。

 

但し、上記条文のとおり、無限定に引用して利用するは認められておらず、「公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内」との要件を満たさなければならない。

 

この要件の判断は、

  1. 主従関係が明確であること(明確性)
  2. 引用部分が他とはっきりと区別されていること(明瞭区別性)
  3. 引用をする必要性があること(必要性)
  4. 出典元が明記されていること(出典)
  5. 著作者の意思に反する改変をしないこと

が基準になると解されている。

著作物性が認められる本やサイトのコピー・要約・目次の記載をする際にはかかる要件が認められるか、注意したい。

 

なお、著作権を侵害してしまった場合、著作権者に損害賠償請求及び当該行為の差止請求権が認められることになる。

また、刑事罰も準備されている。もっとも、刑事罰については原則として、著作権者の告訴が必要とされている。

 

書評を行うことによって、当該本の売上げが上がっているような場合には、損害賠償請求や差止請求権が行われることはあまり想定されがたく、また、告訴も行われる可能性は低いように思われる。

書評を書く際には良いことを書いておこうということである。

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